サイバー・コミュニケーションズは、インターネット広告市場の動向に関する調査結果を公開した。7月6日~17日の期間にて、広告会社など関係者へのアンケートで集まった回答540件に加え、同社の運用型ディスプレイ広告市場調査ツール「CCI 360 Programmatic Display Market Analytics」による分析も実施。インターネット広告の出稿傾向をホワイトペーパーとしてまとめている。

まず、2020年上期のインターネット広告予算については、全体の61.5%が2019年上期と比較して減少したと回答。キャンペーン費用についても20.4%が減少していると答え、特に予約型については、60.5%が減少したと回答している。
2020年上期 インターネット広告取引手法別増減のアンケート結果
2020年上期 インターネット広告取引手法別増減のアンケート結果
続いて、運用型ディスプレイ広告市場を見てみると、3月9日週以降から12週間にわたり下落していたキャンペーン費用が、5月18日週以降から徐々に回復。6月22日週には、新型コロナ禍前である2月頃の水準に戻っている。一方で、CPMは依然として低水準が続いており、広告単価の高い大型広告主が戻ってきていないことが伺えた。
運用型ディスプレイ広告キャンペーン費・配信量・CPM推移
運用型ディスプレイ広告キャンペーン費・配信量・CPM推移
キャンペーン費用の減少率を業種別に見てみると、特に大きな影響が見られたのが「交通・レジャー」で43.5%。4月、5月の緊急事態宣言以降の外出自粛の影響を大きく受けていることが見て取れた。2020年下期の業種別出稿動向予測を見てみても、「飲料・嗜好品」や「外食・各種サービス」など、外出に関する業種では予算縮小などが予測され、厳しい状況が続くと考えられる。
インターネット広告キャンペーン費が減少している業種
インターネット広告キャンペーン費が減少している業種
2020年下期 業種別出稿動向予測
2020年下期 業種別出稿動向予測