総合ネットセキュリティ企業のイー・ガーディアンは、Twitter上で2020年頻繁に使用されたフレーズを調査。結果を「SNS流行語大賞 2020」(2020年1月1日~2020年11月11日)として発表した。
2020年度最も多く投稿された(バズった)ワード第1位は、『StayHome / おうち時間』、第2位は『アベノマスク』、第3位は『アマビエ』となった。

第1位となった『StayHome / おうち時間』は、新型コロナウイルスに見舞われた今年を象徴するワードとして、日本国内だけでも2,400万件超の圧倒的な話題量を記録し、StayHome / おうち時間で分割しても、1千万件を超える投稿数で1位となった。また、個人だけではなく、企業もキャンペーン等で積極的に利用しており、『StayHome』における『おうち時間』の楽しみ方や暮らしの工夫など、ポジティブな発信が多くみられた。

第2位の『アベノマスク』は当初、皮肉的な意味合いで使われていたが、語感の良さからキャッチーな呼称として定着。第3位には、コロナ禍における「疫病退散」のマスコット的存在として、Twitterをきっかけに人気が急上昇した『アマビエ』がランクイン。今では厚生労働省の啓発マスコットに採用されるなど、世間的に広く認知されるようになった。
 
上位3位はコロナ関連となったが、4位以降はSNSならではのユニークな言葉・事象が並ぶ結果に。外出自粛の影響でSNS接触時間が増加した2020年は、Twitter独自の言い回しや、トレンドをユーモラスに切り取った投稿が例年よりも多く見受けられた。
「SNS流行語大賞2020」ノミネート語
「SNS流行語大賞2020」ノミネート語
以下では、「モノ」「ゲーム」「アニメ・漫画」「食べ物」の、各部門において2020年にSNS上で最も投稿されたワードを発表。とりわけモノ部門においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響が色濃く反映された。

■モノ部門
モノ部門では『マスク』が約1億件の話題量を記録し圧倒的な1位に。2019年と比較すると、『マスク』を含む投稿は、約9千万件増となった。イソジンや次亜塩素酸といったコロナ対策商品も大きく話題となるなど、感染症対策グッズが上位にランクインする結果に。

■ゲーム部門
ゲーム部門では、世界的な大ブームを巻き起こした『あつまれ どうぶつの森』を抑えて、アプリゲーム『ツイステッドワンダーランド』がトップとなった。公式Twitterアカウントの投稿が軒並み数万件のRTを獲得するなど、キャンペーンやゲーム内イベントへの反響で、話題が持続するソーシャルゲームならではの結果に。

■アニメ・漫画部門
今年のアニメ漫画部門は、社会現象を巻き起こした『鬼滅の刃 無限列車編』が1位に。今回の調査キーワードは「無限列車」に限定したが、「2020 ユーキャン新語・流行語大賞」にも選ばれた「鬼滅の刃」をキーワードとした投稿は、はるかに超えるボリュームだと推測される。

■食べ物部門
食べ物部門は『ポテトサラダ』が突出。ポテトサラダを手作りすることの大変さが話題になった。ネガティブな出来事をきっかけにした社会的な問題提起としての投稿が当初は多かったものの、時短・簡単なレシピの紹介、共有といったポジティブな使われ方に発展したのはTwitterならではと思われる。

3位にランクインした『蘇』は、給食に使われる予定だった牛乳が大量に余ったことで、その消費案としてSNS上でブームとなった奈良・平安時代の乳製品。多くのアレンジレシピが発信され、インフルエンサーによる「作ってみた」投稿なども注目を集めた。