YouTuberをはじめとするクリエイタープロダクション事業を展開するBitStarは、2021年上半期(1月~6月)に活躍した動画クリエイターや動画チャンネルのランキングを発表した。なお、本調査は同社が開発した分析ツール「Influencer Power Ranking(IPR)」のデータにもとづいている。

YouTubeチャンネル総再生数ランキング

チャンネル総再生数でトップとなったのは 「Junya.じゅんや」。再生回数は6カ月間で9億回に達し、1分以内でクスッと笑えるようなShort動画を中心に再生数を伸ばしている。また、2位には、「誰もが家族や友達と楽しめる動画をつくり、日々の幸せの手助けをすること」を目標に掲げるぜんいちとマイッキー2人のチャンネル「まいぜんシスターズ」がランクイン。『マインクラフト』で遊ぶゲーム動画が人気で、動画1本あたり100万回再生されることも多く、安定した再生数を誇っている。3位には、愛知県岡崎市出身の6人組YouTuber「東海オンエア」がランクインし、根強い人気を見せた。

動画再生数ランキング

動画再生数ランキングでは、YOASOBIのミュージックビデオ『怪物』が1位に。再生回数は1億回を突破し、『夜に駆ける』と合わせて、各種ダウンロード/ストリーミングの2021年上半期上位を席巻している。2位と3位にラインクインしたのはどちらもAdoの楽曲。3位の『踊』は4月に配信したにも関わらず、すでに5,000万再生を記録。6月からは池袋にあるサンシャイン水族館とのコラボレーションも開始しており、オンライン・オフライン問わず話題をさらう存在となっている。上位3位に続き、トップ10のうちミュージックビデオが6本ランクインする結果となった。楽曲の解禁とほぼ同時期にYouTubeでもMVが解禁されることがトレンドになっており、今後も話題の楽曲がランクインする可能性が予想される。

新チャンネル登録者数ランキング

新規開設チャンネルランキングでは、ジャニーズタレントや乃木坂46など、マスメディアで活躍する超名人のYouTube進出が顕著となった。1位の「ジャにのちゃんねる」は、ジャニーズ事務所の二宮和也、中丸雄一、山田涼介、菊池風磨がYouTubeでオリジナルのユニットを結成。4月8日にチャンネルを開設後、瞬く間に登録者数が増え、258万人を突破している。また、新しい流れとしては、切り抜き動画や、TikTokで活躍するクリエイターのランクインも見られた。

急上昇入りチャンネルランキング

続いて、期間中に投稿された動画で、多く「#急上昇」入りを果たしたチャンネルをランキング化。トップの「東海オンエア」は、投稿動画157本中113本が急上昇入りしており、2位と80本近く差をつけて圧倒的な1位となった。また、期間中に投稿した動画のうち、何本が急上昇に入ったかの「急上昇率」については、「東海オンエア」が約72%、「ジャにのちゃんねる」が約63%と高い急上昇率を記録した。

タイアップ動画 再生数ランキング

タイアップ動画(広告コンテンツ)の再生数で1位となったのは、オンラインバトルロワイヤルゲーム『荒野行動』。5月には賞金総額1億円の全国大会が開催され、7月からは「荒野全日本学生選手権2021夏」と銘打った学生Esportsの大会が開催されるなど、勢いを伸ばしている。

YouTube Shorts再生数ランキング

今回の調査より、2021年5月からYouTubeに新しく実装されたショート(短尺)動画「YouTube Shorts」の再生数ランキングを追加。このランキングは、1位~4位、6位を「CANACANA family」が独占した。ピアニスト・編曲・作曲を手掛ける姉のCANACANAと、動画撮影・編集を手掛ける弟による人気の姉弟チャンネルで、クラシックからゲーム楽曲、J-POPなど、幅広い楽曲のピアノカバー動画をアップしている。YouTube Shortsでは、テレビアニメ『PUIPUIモルカー』の楽曲や『機関車トーマス』のテーマソング、Adoの楽曲アレンジなどをアップし、軒並み1,000万回を超える再生数を叩き出している。YouTube Shortsは、クリエイターを支援する1億ドル(約109億円)のファンド「YouTube Shorts Fund」の設立発表でも話題になるなど、今後もその動向が注目を集めそうだ。