人体認識技術を用いて、テレビ視聴者の視聴態勢から「視聴質」データを取得・提供するTVISION INSIGHTSは、東京2020オリンピック特別CMの注目度に関する分析結果を発表した。
東京2020オリンピックのいくつかの競技において、選手がメダルを獲得した直後に「メダル獲得おめでとう!」とタレントが祝福するCMが放送された。このメダル祝福CMが、通常CMと比較してよく見られているかを、同社独自の「アテンション含有率」を用いて分析している。
今回の分析は、2つのCMを対象に行った。ひとつは、7月25日に放送された柔道女子52kg級において、阿部詩さんが金メダルを獲得した直後に放送された、福山雅治さん出演のアサヒビールのCMだ。オリンピック中継は放送時間が長いため、視線をそらす時間も多いと考えられる。しかし本CMは、通常CMよりも注目度が高かった。さらに、オリンピック中継全体よりも高い注目度だったことがわかっている。メダル獲得シーンで注視が増え、その勢いのままに連動CMがよく見られたと推測できる。
7/25放送「柔道女子52kg級」でのアサヒビールの特別CMと通常CM、競技時間の注目度を比較
7/25放送「柔道女子52kg級」でのアサヒビールの特別CMと通常CM、競技時間の注目度を比較
もうひとつは、7月26日に放送された卓球混合ダブルスにおいて、水谷隼さん・伊藤美誠さんペアが金メダル直後に流れた、綾瀬はるかさん出演のコカ・コーラ特別CM「コークで乾杯」。本CMは、画面に表示された二次元コードでくじ引きに参加でき、当たればコカ・コーラ製品1本と交換できるという内容だ。今回もアサヒビール同様、通常CMはもちろん、オリンピック中継よりも注目されたという結果となった。くじ引き企画にアクセスが集中し、なかなか読み込みができなかったという意見も見られたことからも高い注目度がうかがえる。
7/26放送「卓球混合」でのコカ・コーラの特別CMと通常CM、競技時間の注目度を比較
7/26放送「卓球混合」でのコカ・コーラの特別CMと通常CM、競技時間の注目度を比較
以上2社CMの分析結果から、メダル獲得を祝福する特別CMは、SNSでの賛否両論も含め、多くの人々の注目を集めたことがわかった。