サイバーエージェントは、同社のAI事業本部小売DXセンターが提供する小売業向け店舗サイネージ配信プラットフォーム「ミライネージ」において、AIでクリエイティブの大量生成を行う「リテールフィード」機能の提供を開始すると発表した。
「ミライネージ」とは、小売店舗に設置したデジタルサイネージをネットワーク化し、サイネージ単位でリモートからあらゆる操作を可能にした小売業向け店舗サイネージ配信プラットフォーム。2020年6月より提供されている。2021年2月には、AIカメラを用いた広告運用最適化機能を開発し、立寄率・視聴率の集計・分析や、販促・宣伝の最適な配信運用が可能となるなど、「店舗のメディア化」を実現するサービスとして収益の最大化、新しい顧客体験と実店舗の価値創造に貢献してきた。
例:AIカメラを用いた広告運用最適化
例:AIカメラを用いた広告運用最適化
今回、新たに提供を開始する「リテールフィード機能」は、動画や静止画などの広告素材やサイバーエージェントのクリエイターが用意した広告効果が高いとされる組み合わせパターンを利用し、サイネージで配信するクリエイティブをAIが大量に生成する機能。旧来のデジタルサイネージの多くは、効果計測の正確性や大量の静止画・動画を制作する工数や費用が課題で、効果に基づいたクリエイティブの運用が十分に行われていなかった。しかし同機能を活用すれば、今までクリエイターが手作業で制作していた工程において、工数をかけることなく従来の約30倍のクリエイティブの制作が可能になる。また、大量のクリエイティブから「サイネージのサイズ」や「気象状況」など状況にマッチした最適なクリエイティブを選んで配信を行うことが可能となるため、販促効果の向上が見込まれている。

リテールフィード機能の活用により、クリエイティブ制作工数・費用の削減を実現するとともに、配信効果に応じたクリエイティブ運用の試行回数を増やすことで、デジタルサイネージによる一層の効果向上、各店舗の売上増加へとつなげることが期待される。