電通九州は、2021年5月下旬、九州各県および東京都の10~69歳の男女5000名を対象に、メディア利用に関するインターネット調査を実施した。この調査では、幅広いメディアの利用実態を把握するために20種のメディアの利用実態を調べた。また、九州の生活者のメディア利用の変化をとらえるため、2019年5月実施の調査結果と比較している。

YouTubeやInstagramに「毎日1時間以上」接触する割合が2019年より大きく増加

メディアごとの接触時間を尋ねたところ、「毎日1時間以上」接触するメディアとして、テレビと答えた人の割合が80.7%と最も多く、続いてYouTubeが48.4%となった。また、LINEが40.4%、Instagramが27.4%と続いている。
図1:メディアごとの接触時間(九州・全年代)
図1:メディアごとの接触時間(九州・全年代)
この結果を2019年の調査と比べると、YouTubeとInstagramをはじめとしたオンラインメディアの「毎日1時間以上」接触する割合が増加傾向にあることがわかった。特に、YouTube、Instagram、TikTok、TVerにおいては、「毎日1時間以上」接触しているヘビー層が全年代で増加。YouTubeは20~40代、InstagramやTikTokは10~20代での伸びが顕著であった。
 
図2:2019年から2021年のメディアごとのヘビー層の増減比較(九州・年代別)
図2:2019年から2021年のメディアごとのヘビー層の増減比較(九州・年代別)

YouTubeでは世代間、テレビでは地域による差が見られる

ヘビー層が多いテレビとYouTubeの接触時間を比較したところ、テレビの接触時間は世代が上がるほど長くなり、YouTubeは世代が下がるほど長くなった。テレビのヘビー層は10代で68.5%、60代で90.2%。一方、YouTubeのヘビー層は10代で75.8%、60代で29.7%となり、YouTubeの方が世代間の差が大きく見られた。また、東京と比較すると、YouTubeではほとんど地域差が見られなかったものの、九州の方がテレビのヘビー層が6.6ポイント多い結果となった。
図3-1:テレビとYouTubeの接触時間の比較(九州・年代別)
図3-1:テレビとYouTubeの接触時間の比較(九州・年代別)
図3-2:テレビとYouTubeの接触時間の比較(九州と東京 全年代)
図3-2:テレビとYouTubeの接触時間の比較(九州と東京 全年代)
また、テレビとYouTubeのヘビー層の重複割合を調べたところ、双方ともに1日1時間以上接触する人の割合は、全体の36.1%。ほとんどテレビのみ(テレビ:1日1時間以上/YouTube1日1時間以下)は44.6%、ほとんどYouTubeのみ(YouTube:1日1時間以上/テレビ1日1時間以下)は12.3%となった。
図4:テレビ・YouTubeのヘビー層の重複割合(九州・全年代)
図4:テレビ・YouTubeのヘビー層の重複割合(九州・全年代)
<調査概要>
調査手法:インターネット調査
調査時期:2021年5月21日~23日
調査対象:福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島県、東京都に居住の10~69歳の男女
サンプル数:5000ss
福岡1068ss、熊本・鹿児島 各756ss、長崎・宮崎 各456ss、大分・佐賀 各454ss、東京600ss