Z世代が重視する「タイパ」とは。Z世代の映像コンテンツの楽しみ方に関する意識調査【SHIBUYA109lab.調べ】
SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.」は、8月18日、「Z世代の映像コンテンツの楽しみ方に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は、15~24歳のZ世代を対象に、外部調査パネルによるWeb調査と同機関の独自ネットワークによるインタビューで行われた。
タイムパフォーマンスを重視する理由として「自分が価値を感じるコトに、時間を割きたいから」という回答が49.3%で最も多く、全ての映像コンテンツをできるだけ効率化して見たいというわけではなく “自分の好きなものにできるだけ時間をかけたい” と考えている傾向が明らかになった。
2. 「視聴したコンテンツをシェアする」が約7割! Z世代がサブスクを使う“コスパ”以外の理由
「どちらかというとお金の節約というよりエンタメを楽しむための出費として考えている」という声が聞かれ、サブスクはコストパフォーマンスの良さではなく、サービスの魅力に惹かれて利用されていることがわかった。
3. 約3割は2~3ヵ月に一度は映画館に行く。Z世代のテレビ・映画の楽しみ方
映画館に行く理由としては、約5割が「友達と一緒に楽しめるから」と回答し、映画館で映画鑑賞をすることは、 “体験”として楽しまれていることがわかった。
4. お金・時間・コンテンツへの向き合い方…限られたリソースを上手に配分しメリハリをつけるZ世代
Z世代はタイムパフォーマンス・コストパフォーマンスを重視する傾向にあるが、あらゆる場面で合理的に無駄なく過ごしたいからというわけではなさそうだ。自分が価値を感じることに時間やお金を充て、それ以外は節約していきたいという観点からメリハリをつけ、限られたリソースを上手に配分しているのが実態と見られている。
Q1.あなたはサブスクに登録していますか。(単一回答/n=945/男性459、女性486)
Q2.あなたが利用しているサブスクについて教えてください。(複数回答/n=619/男性307、女性312)※サブスク登録者
動画配信系サブスクなど、低価格で大量に映像コンテンツを見られる環境が整うにしたがって “タイパ(タイムパフォーマンス)” が重要視されるようになり、85.0%のZ世代が「タイムパフォーマンスを重視する」と回答している。
Q3.あなたはタイムパフォーマンスを重視しますか。(単一回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
しかし、視聴態度の詳細※図3を見てみると、「ながら見(別の作業をしながら映像を見る)」するZ世代が81.3%であるのに対し、「倍速視聴」は48.6%、「スキップ再生(映像を飛ばしながら見る)」は51.5%、「ネタバレ視聴(作品を楽しむ前にある程度の内容を把握しておく)」は44.3%と約半数程度にとどまっている。
Q4.サブスクでの映像コンテンツの楽しみ方に関して、あなたにあてはまる頻度を教えてください。(単一回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
さらに、時間に対する価値観について質問すると、タイパを重視する理由として「自分が価値を感じるコトに、時間を割きたいから」という回答が49.3%で最も多く、「世の中のあらゆることを効率化したい」という回答(30.8%)よりも高い数値がみられた。
Q5.あなたがタイムパフォーマンスを重視する理由を教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
グループインタビューでも、「何回も見たい作品があるが、家庭用録画機器だと記録容量を食ってしまうので、サブスクに入っている」「一回見れば満足な作品と、何回も見たい作品がある」など意見が聞かれた。すべての映像コンテンツをできるだけ効率化して見たいというわけではなく “自分の好きなものにできるだけ時間をかけたい” と考えていることがわかる。
また、時間の使い方に関しても、Z世代の『メリハリ消費』の価値観が表れている。常にコンテンツ過多の状態であるZ世代が、取捨選択して効率的にコンテンツを視聴する方法については「動画は1.25倍速で見る。他にやりたいこともあるし、長い話は省略したい」「特にタイパを良くする方法を調べたことはないが、『別の作業をしながら動画も見られる』と気づき、実践している。トリートメントしながら動画を見るなど、日常的にタイパを意識している」という声が見られた。ここから、コンテンツ消化のための工夫は生活の中で、ごく自然に行われていることがわかってきた。
一方で、「ドラマやアニメなど何話まで見ていたかわからなくなることがある」と回答したのは65.8%、「観たことはあるが内容を覚えていないような映画やドラマがある」は72.6% 、「常に見たいコンテンツがあり追いつかない」が70.8%となっており、大量の映像コンテンツを消費し続ける弊害もいくつか見受けられた。
Q6.サブスクでの映像コンテンツの楽しみ方に関して、あなたにあてはまる頻度を教えてください。(単一回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
Q7.サブスクでの映像コンテンツの楽しみ方に関して、あなたによりあてはまるものを教えてください。(単一回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
「コスパ」という言葉についても、「コスパが良いと感じるのはどんな時ですか」という質問に対し、「料金が安い」(69.3%)に次いで、「一度買えば長く使える・長い時間楽しめる」(41.3%)、「浮いたお金で自分の趣味に充てられる」(33.5%)が多くなり、コスパを時間で捉えているほか、より好きなものにお金をかけるための節約と考えていることがわかる。
Q8.あなたが日々の生活の中でコストパフォーマンスが良いと感じるのはどんな時ですか?(複数回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
一方で、動画配信系のサブスクを選ぶ基準に関しては「コスパが良い(25.8%)」「価格が安い(23.3%)」よりも、「サービスに魅力を感じる(38.8%)」「好きなジャンルのコンテンツが充実している(35.3%)」が上位にあがった。
Q9.動画配信系のサブスクにおいて、あなたがサービスを選ぶ際に決め手になったものを全て教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
「動画配信系サブスクの魅力はなんですか」という質問の回答も、「自分の好きな時間に視聴できる(50.3%)」、「CMがない(39.0%)」「暇つぶしになる(34.3%)」が上位となり、やはりコスパは関係なく、動画配信系のサブスクだからこそ享受できる視聴スタイルに魅力を感じていることがわかる。
Q10.あなたが思う動画配信系サブスクの魅力はなんですか。あてはまるものを全て教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
グループインタビューでも、「どちらかというとサブスク登録は、お金の節約というよりもエンタメを楽しむための出費として考えている」「サブスクは、これまでなら知らなかった作品にレコメンドで出会えるので価値がある」「普段は見ない古い作品も簡単に見られるのがサブスクのいいところ」という意見が聞かれ、サブスクはコスパの良さではなく、サービスの魅力に惹かれて利用されていることがわかる。
サブスクを解約しない理由を聞いた質問では、「今のサービスに満足している」が71.3%となり、次点の「金額が高くない」(17.8%)という理由を大きく超えて最も高い数値となった。グループインタビューでも、「レコメンドされる作品がこれまでの閲覧履歴に紐付いて決められ、アカウントが自分好みに育っており、リセットされたくないので退会しない」「見たいドラマを見つけた時にサブスクに入っていなくて見られない状態になるのが面倒なのでずっと入っている」などの意見が聞かれた。
Q11.あなたがサブスクを解約しない理由を教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
また、「動画配信系サブスクについて周囲と共有することはあるか」という質問に対し、周囲と共有するという回答を選んだのは7割以上。「話題作は友達とのコミュニケーションのきっかけになっている」と回答したのは73.3%にものぼり、動画配信系サブスクは、一人で映像を楽しむだけでなく、コミュニケーションのきっかけとしても役割を果たしていることがわかる。
Q12.動画配信サービス系のサブスクについて、周囲と共有することはありますか。あなたがしたことがあるものを教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
Q13.サブスクでの映像コンテンツの楽しみ方に関して、あなたによりあてはまるものを教えてください。(単一回答)n=400(男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
また、グループインタビューでも、「サブスクの作品だと(あとから見られるので)友達に紹介しやすい」「見ている番組をインスタグラムのストーリーズにアップして、そこから時々『私もそれ見たよ』という話題になるのが楽しい」「会話のネタとして話題の作品を見ている。初対面の人とでも、コンテンツの話なら盛り上がれる」といった声が聞かれた。動画コンテンツは、サブスクに登録するモチベーションとなり、コミュニケーションのきっかけに活用されていることがわかった。「友達などが観ているコンテンツを視聴する」という回答も68.8%となり、友達とのコミュニケーションがきっかけで、動画コンテンツの視聴を開始することもあるようだ。
Q14.サブスクでの映像コンテンツの楽しみ方に関して、あなたにあてはまる頻度を教えてください。(単一回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
一方、「周囲で話題になるもの」では、「動画配信サービス(無料)」(47.0%)が最も高いものの、テレビ番組が動画配信系サブスク(有料)をわずかに上回る結果となった。
Q15.映像コンテンツに関して、あなたが【普段視聴するもの】と、【周囲と話題になることが多いもの】をそれぞれ教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
グループインタビューでは「ドラマの最後に見逃し配信のお知らせをしていて、動画配信系サブスクに入会した」「CMが放送されているような大手動画配信系サブスクを使いたいと思っている」という声が聞かれた。Z世代のなかでは、ネット上で動画を見ることが当たり前になっている。
一方で、「クラスの友達が視聴している放送中のドラマは、翌日にすぐに話題になるため、リアルタイムで視聴するようにしている。」といった声もあった。視聴タイミングがさまざまなサブスクとは異なり、テレビ番組は皆が同じタイミングで視聴するため、より話題にしやすいようだ。周囲と話題にする番組ジャンルとして上位を占めたのは、アニメや日本の映画・ドラマとなった。
Q16.あなたがサブスクで視聴するジャンルに関して、【友達と話題にすることの多いジャンル】と【1人で楽しむためのジャンル】をそれぞれ教えてください。(複数回答/
n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
さらに約9割のZ世代が日常の中で映画館に足を運び、映画館に足を運ぶ頻度としては「2~3ヶ月に一度」が28.8%で最も多く見られた。
映画館に行く理由としては、「友達と一緒に楽しめるから」(45.9%)、「世界観に没入できるから」(42.2%)、「友達とのお出かけの一環として楽しめるから」(36.1%)などが挙げられている。グループインタビューでも「映画館に行くことは思い出になる。雰囲気の違う映画館が沢山あるから、行くこと自体が楽しい」などの声が聞かれ、映画館で映画鑑賞をすることは “体験”として楽しまれていることがわかった。
Q17.あなたが映画館で映画を観る頻度を教えてください。(単一回答/n=400/男性200,女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
Q18.あなたが映画館で映画を観る理由を教えてください。(複数回答/n=244/男性116、女性128)※サブスクで映画視聴をし、何らかの頻度で映画館に行くと回答した人
映像コンテンツに対する向き合い方にも同様の傾向が見られた。サブスクやSNSで日々膨大な量の情報やコンテンツを受け取る彼らは、それらの内容が自分にどの程度重要かを判断し、視聴態度においてもメリハリをつける傾向が見られる。
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トピックス
1. 「倍速視聴」するのは約半数。Z世代が重視する本当の “タイパ” とはタイムパフォーマンスを重視する理由として「自分が価値を感じるコトに、時間を割きたいから」という回答が49.3%で最も多く、全ての映像コンテンツをできるだけ効率化して見たいというわけではなく “自分の好きなものにできるだけ時間をかけたい” と考えている傾向が明らかになった。
2. 「視聴したコンテンツをシェアする」が約7割! Z世代がサブスクを使う“コスパ”以外の理由
「どちらかというとお金の節約というよりエンタメを楽しむための出費として考えている」という声が聞かれ、サブスクはコストパフォーマンスの良さではなく、サービスの魅力に惹かれて利用されていることがわかった。
3. 約3割は2~3ヵ月に一度は映画館に行く。Z世代のテレビ・映画の楽しみ方
映画館に行く理由としては、約5割が「友達と一緒に楽しめるから」と回答し、映画館で映画鑑賞をすることは、 “体験”として楽しまれていることがわかった。
4. お金・時間・コンテンツへの向き合い方…限られたリソースを上手に配分しメリハリをつけるZ世代
Z世代はタイムパフォーマンス・コストパフォーマンスを重視する傾向にあるが、あらゆる場面で合理的に無駄なく過ごしたいからというわけではなさそうだ。自分が価値を感じることに時間やお金を充て、それ以外は節約していきたいという観点からメリハリをつけ、限られたリソースを上手に配分しているのが実態と見られている。
調査結果
1.「倍速視聴」するのは約半数。Z世代が気にする本当の “タイパ” とは
Z世代の約7割が何かしらのサブスクリプションサービス(以下、サブスク)を利用し、サブスク登録者のうち74.1%が動画配信系サブスクに登録している昨今、「テレビ離れ」「倍速視聴」など、彼らの映像コンテンツの視聴態度が度々話題になっている。Q1.あなたはサブスクに登録していますか。(単一回答/n=945/男性459、女性486)
Q2.あなたが利用しているサブスクについて教えてください。(複数回答/n=619/男性307、女性312)※サブスク登録者
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Q3.あなたはタイムパフォーマンスを重視しますか。(単一回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
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Q4.サブスクでの映像コンテンツの楽しみ方に関して、あなたにあてはまる頻度を教えてください。(単一回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
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Q5.あなたがタイムパフォーマンスを重視する理由を教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
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また、時間の使い方に関しても、Z世代の『メリハリ消費』の価値観が表れている。常にコンテンツ過多の状態であるZ世代が、取捨選択して効率的にコンテンツを視聴する方法については「動画は1.25倍速で見る。他にやりたいこともあるし、長い話は省略したい」「特にタイパを良くする方法を調べたことはないが、『別の作業をしながら動画も見られる』と気づき、実践している。トリートメントしながら動画を見るなど、日常的にタイパを意識している」という声が見られた。ここから、コンテンツ消化のための工夫は生活の中で、ごく自然に行われていることがわかってきた。
一方で、「ドラマやアニメなど何話まで見ていたかわからなくなることがある」と回答したのは65.8%、「観たことはあるが内容を覚えていないような映画やドラマがある」は72.6% 、「常に見たいコンテンツがあり追いつかない」が70.8%となっており、大量の映像コンテンツを消費し続ける弊害もいくつか見受けられた。
Q6.サブスクでの映像コンテンツの楽しみ方に関して、あなたにあてはまる頻度を教えてください。(単一回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
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2.「視聴したコンテンツをシェアする」が約7割! Z世代がサブスクを使う“コスパ”」以外の理由
Z世代の消費傾向として、タイパと同じく「コスパ重視」の姿勢も注目されている。実際に「コストパフォーマンスについて考える」Z世代の割合は92.0%となった。「コスパ」という言葉についても、「コスパが良いと感じるのはどんな時ですか」という質問に対し、「料金が安い」(69.3%)に次いで、「一度買えば長く使える・長い時間楽しめる」(41.3%)、「浮いたお金で自分の趣味に充てられる」(33.5%)が多くなり、コスパを時間で捉えているほか、より好きなものにお金をかけるための節約と考えていることがわかる。
Q8.あなたが日々の生活の中でコストパフォーマンスが良いと感じるのはどんな時ですか?(複数回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
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Q9.動画配信系のサブスクにおいて、あなたがサービスを選ぶ際に決め手になったものを全て教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
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Q10.あなたが思う動画配信系サブスクの魅力はなんですか。あてはまるものを全て教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
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サブスクを解約しない理由を聞いた質問では、「今のサービスに満足している」が71.3%となり、次点の「金額が高くない」(17.8%)という理由を大きく超えて最も高い数値となった。グループインタビューでも、「レコメンドされる作品がこれまでの閲覧履歴に紐付いて決められ、アカウントが自分好みに育っており、リセットされたくないので退会しない」「見たいドラマを見つけた時にサブスクに入っていなくて見られない状態になるのが面倒なのでずっと入っている」などの意見が聞かれた。
Q11.あなたがサブスクを解約しない理由を教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
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Q12.動画配信サービス系のサブスクについて、周囲と共有することはありますか。あなたがしたことがあるものを教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
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Q14.サブスクでの映像コンテンツの楽しみ方に関して、あなたにあてはまる頻度を教えてください。(単一回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
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3.約3割は2~3ヶ月に一度は映画館に行く。Z世代のテレビ・映画の楽しみ方
最後に、動画配信系サブスクに限らず、映像コンテンツ全般に関してZ世代がどのように楽しんでいるかについても調査した。「普段視聴しているもの」として多かったのが「動画配信サービス(無料)」(84.0%)、「動画配信系サブスク」(62.3%)、「テレビ番組」(59.8%)となり、動画配信サービスやサブスクがテレビ番組を上回った。一方、「周囲で話題になるもの」では、「動画配信サービス(無料)」(47.0%)が最も高いものの、テレビ番組が動画配信系サブスク(有料)をわずかに上回る結果となった。
Q15.映像コンテンツに関して、あなたが【普段視聴するもの】と、【周囲と話題になることが多いもの】をそれぞれ教えてください。(複数回答/n=400/男性200、女性200) ※回答者=動画配信系サブスク登録者
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一方で、「クラスの友達が視聴している放送中のドラマは、翌日にすぐに話題になるため、リアルタイムで視聴するようにしている。」といった声もあった。視聴タイミングがさまざまなサブスクとは異なり、テレビ番組は皆が同じタイミングで視聴するため、より話題にしやすいようだ。周囲と話題にする番組ジャンルとして上位を占めたのは、アニメや日本の映画・ドラマとなった。
Q16.あなたがサブスクで視聴するジャンルに関して、【友達と話題にすることの多いジャンル】と【1人で楽しむためのジャンル】をそれぞれ教えてください。(複数回答/
n=400/男性200、女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
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映画館に行く理由としては、「友達と一緒に楽しめるから」(45.9%)、「世界観に没入できるから」(42.2%)、「友達とのお出かけの一環として楽しめるから」(36.1%)などが挙げられている。グループインタビューでも「映画館に行くことは思い出になる。雰囲気の違う映画館が沢山あるから、行くこと自体が楽しい」などの声が聞かれ、映画館で映画鑑賞をすることは “体験”として楽しまれていることがわかった。
Q17.あなたが映画館で映画を観る頻度を教えてください。(単一回答/n=400/男性200,女性200)※回答者=動画配信系サブスク登録者
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4.分析概要
Z世代はタイムパフォーマンス・コストパフォーマンスを重視する傾向にあるが、あらゆる場面で合理的に無駄なく過ごしたいわけではない。自分が価値を感じることに時間やお金を充て、それ以外は節約していきたいという観点からメリハリをつけ、限られたリソースを上手に配分しているのが実態と言える。映像コンテンツに対する向き合い方にも同様の傾向が見られた。サブスクやSNSで日々膨大な量の情報やコンテンツを受け取る彼らは、それらの内容が自分にどの程度重要かを判断し、視聴態度においてもメリハリをつける傾向が見られる。