博報堂と統合型カスタマーエンゲージメントプラットフォームを提供するBraze(以下Braze)は、パートナーシップ契約を締結し、生活者のニーズを捉えたCRMの実現を支援するコンサルティングサービスの提供を開始した。
今回両社のパートナーシップ締結に際して、昨今の企業と生活者のオンラインコミュニケーションに焦点を当てたCRM実態調査を実施した。調査はインターネットで実施され、8月30日から9月2日の期間中、月に平均1回以上スマートフォンを使いインターネットやアプリ上で買い物を行ったとする全国20~59歳の男女1000名を対象に行われた。

同調査から、企業のオンラインコミュニケーションにおいて、生活者一人ひとりのニーズや好みを捉え、必要な情報を適切なタイミングで提供することが、企業と生活者のエンゲージメントを進化させ、企業やブランド価値の向上につながることが浮き彫りとなった。

調査分析結果のポイント

  • 生活者は、企業とのオンラインコミュニケーションが2~3年前と比べて増加したと回答。
  • 9割近くの生活者は企業との情報接触のオンライン化を望ましいと捉えている。
  • 生活者がオンラインでの企業との情報接触時に重視するのは、「わかりやすさ」「気軽さ」「適切な情報」「最適なタイミング」
  • 企業に対して「好感が持てる」と回答した7割以上が、その企業は「生活者個人を理解しコミュニケーションしている」と回答。
  • 企業がコミュニケーションを生活者自身の望む形に改善した場合、8割以上で「継続購買意向が高まる」、「企業への信頼度が高まる」など、その企業の印象や関わり方に影響すると回答。

調査結果詳細

生活者が求めるオンライン上の企業のコミュニケーションの実態調査結果は以下の通り。

生活者は、購入に至るまでの企業とのオンラインコミュニケーションが2~3年前と比べて増加したと半数以上が回答
商品やサービスを「認知する」ときから「利用・評価する」ときを想定し、2~3年前と比べて、提供者とのやりとりのなかでオンラインでのコミュニケーションが増えたと感じる場面があるかという質問に、オンラインコミュニケーションが2~3年前と比べて増加したと感じる人が、多くの段階において約5割に及ぶことがわかった。

Q.商品やサービスを「認知する」ときから「利用・評価する」ときまでを思い出してください。2~3年前と比べて、提供者(メーカーやブランド、販売店・代理店など)とのやりとりのなかでオンライン(インターネットやアプリ)でのコミュニケーションが増えたと感じる場面はありますか。(単一回答)
「とても増えた」「やや増えた」と回答した割合<br />
※低価格帯商材:「食品・日用品、フードデリバリー等」、高価格商材:「電化製品・保険商品・自動車等」
「とても増えた」「やや増えた」と回答した割合
※低価格帯商材:「食品・日用品、フードデリバリー等」、高価格商材:「電化製品・保険商品・自動車等」
すべての段階で9割近くの生活者は企業との情報接触のオンライン化を望ましいと捉えている
オンラインでのコミュニケーションが増えたことに対して、良いことと感じるかを訪ねたところ、すべての段階で約9割が良いことと感じていることがわかった。

Q. オンライン(インターネットやアプリ)でのコミュニケーションが増えたのは、あなたにとって良いこと(便利、満足なこと)ですか。(単一回答)
「非常に良いことである」「やや良いことである」と回答した割合
「非常に良いことである」「やや良いことである」と回答した割合
<良いことであると回答した理由> ※自由記述回答の抜粋
・コロナ禍で、なかなか店頭で商品を見て検討する時間が取れないから。
・対面では聞きにくいことも、オンライン上だと聞きやすいと感じるから。
・こちらの都合の良いタイミングで連絡が取りやすいから。

生活者はオンラインでの企業との情報接触時に重視するのは、「わかりやすさ」「気軽さ」「適切な情報」「最適なタイミング」
提供者とのやりとりはオンラインでのコミュニケーションの方が望ましいと答えた人に、何を重要視するかを訪ねたところ、「わかりやすさ」「気軽さ」「適切な情報」「最適なタイミング」を重視していることがわかった。

Q. 提供者(メーカーやブランド、販売店・代理店など)とのやりとりはオンライン(インターネットやアプリ)でのコミュニケーションの方が望ましい、とお答えになりましたが、どのようなことが重要ですか。(複数回答可)
「重要である」と回答された割合TOP5(購買を決定する段階)
「重要である」と回答された割合TOP5(購買を決定する段階)
企業が生活者一人ひとりを理解しデジタル上でコミュニケーションすることは、企業(ブランド)に対する好意や行動に影響を与えている
購入した商品・サービスを提供する企業に対して「好感が持てる」と回答した人のうち、その企業が自身のニーズ・好みを理解していると感じている人は7割以上に及んだ。まだ、企業がコミュニケーションを生活者自身の望む形に改善した場合、8割以上で「継続購買意向が高まる」、「企業への信頼度が高まる」など、その企業の印象や関わり方に影響すると回答している。

Q.その商品やサービスを提供しているメーカーやブランド、販売店・代理店などは、あなたのニーズ、好み 等をどの程度理解していると思いますか。
企業への印象として「好感が持てる」と回答した人の中で、その企業が自身のニーズ・好みを「理解している」と感じている人の割合<br />
※理解している=「とてもよく理解している」または「ある程度理解している」と回答した合計<br />
※理解していない=「あまり理解していない」または「まったく理解していない」と回答した合計
企業への印象として「好感が持てる」と回答した人の中で、その企業が自身のニーズ・好みを「理解している」と感じている人の割合
※理解している=「とてもよく理解している」または「ある程度理解している」と回答した合計
※理解していない=「あまり理解していない」または「まったく理解していない」と回答した合計
Q. オンライン(インターネットやアプリ)でのコミュニケーションについて、あなたが望むように改善された場合、その提供者(メーカーやブランド、販売店・代理店など)への印象や関わりは、どのように変わると思いますか。あてはまるものをすべてお選びください。
提供者への印象や関わりが変わると答えた割合
提供者への印象や関わりが変わると答えた割合
※「提供者への印象や関わりが変わると答えた割合」は、下記選択肢一覧のうち1つでも当てはまると答えた人の割合より算出。
・企業やブランドからの情報や連絡も、より関心をもって受け取りたいと思うようになる/受け取るようになる
・競合商品よりも少々高くても購入(契約)したいと思うようになる/購入(契約)するようになる
・より継続的な購入(契約)をしたいと思うようになる/購入(契約)するようになる
・その企業やブランドの商品やサービスにより信頼がおけるようになる
・より自分に合った提案をされるためには、ある程度自分の情報を提供することは気にならなくなる
・企業やブランドと積極的にSNS等で関わりを持ちたくなる/持つようになる
・自らその企業やブランドについての情報を発信したくなる/発信するようになる
・企業やブランドのイベントやキャンペーンに、より参加してみたくなる/参加するようになる
・家族や友人、知人を紹介したいと思うようになる/紹介するようになる