イラストレーター・森拓馬
イラストレーター・森拓馬

法律は特殊言語!? 翻訳するためにテクノロジーを使おう

契約書のリスクをAIで判定してくれる「AI-CON(アイコン)」。契約書をクラウドにアップするだけで条文ごとのリスク評価や修正例などをフィードバックしてくれます。煩雑な業務の多い法務担当者にとってはまさに救世主のようなサービスです。そのサービスの生みの親である山本俊(やまもとしゅん)さんは「法務格差をテクノロジーで解消したい」という思いからAI-CONを開発しました。そんな山本さんにリーガルテックによってもたらされる未来について、いろいろな切り口で語っていただきました。

インタビューダイジェスト

●AIで法務の雑務が効率化されるようになると、経営志向の法務担当者が活躍する時代になる。
●裁判はコミュニケーションの一貫。法律が解決の手段となることで、相手と徹底的に話し合うことができたなら、ちょっとした紛争の種みたいなものが解消されるはず。
●日本は法治国家である。私たちは意識していないかもしれないが法律の土台のもとで生活をしている。テクノロジーを使って、法律をうまく乗りこなせる社会が到来すると、非効率や不公平がなくなる。例えば、スマートフォンにAI顧問弁護士が搭載されていて、法律情報やリスクをプッシュ通知してくれる。

※詳細インタビューはこちらから

 
GVA TECH 代表取締役 山本俊さん
2008年法科大学院卒業と同時に、司法試験に合格。法律事務所にて、大手企業の法務を担当するかたわら、スタートアップ・中小企業の支援も行う。2012年にGVA法律事務所を設立、代表弁護士として1000社以上のスタートアップ支援を手がける。2017年1月GVA TECH株式会社を創業し、リーガルテックを用いたサービス「AI-CONシリーズ」を開発・提供。

AI-CONとは?
契約書ドラフト作成から交渉までのプロセスを、弁護士の知見を学習したAI(人工知能)がサポート。さらに、AIによる統計データに基づいたリスク分析と弁護士ならではの知見を組み合わせ、潜在化しているリスクも明らかする。

AI-CONを開発したきっかけ
弁護士として、スタートアップ企業の法務支援をしていた経験から、大企業とスタートアップ企業では法務格差があると感じた。

法務弱者であるスタートアップ企業を弁護士がサポートするだけで、強者と対等になれる。法務格差が是正されると実感した。スタートアップ企業の支援にやりがいを感じるようになり、弁護士として独立。

スタートアップ企業の法務支援は、薄利多売になりがち。利益を確保するためには業務効率化が課題だった。

テクノロジーを使えば、労働集約型の法律事務所の業務を効率化することができるようになり、より法務格差を解消できると思った。

AIを組み込んだ法務支援ツールをつくろう。
写真
妄想力は、構想力だ!
人工知能、ゲノム編集、ブロックチェーン、量子コンピューター、全個体電池、3Dプリント、AR・VRなど、テクノロジーの進化により、私たちの生活は大きく変わろうとしています。そんな未来を最先端のサービスや技術を生み出している起業家たちがどのような未来を描いているのか。起業家たちの構想の種をイラスト化してみました。
SHARE!
  • facebookfacebook
  • twittertwitter
  • lineline