1994年と2024年の若者の変化 交友関係は「異性より同性重視」、親子関係は「母親の存在感強まる」【博報堂生活総合研究所調べ】

博報堂生活総合研究所は、1994年以来30年ぶりに、19～22歳の未婚男女を対象にアンケート調査「若者調査」を実施した。 30年間で社会環境が大きく変化する中、若者の意識においても人間関係や働き、学び、環境意識など幅広い分野での変化が調査結果から明らかになった。ちなみに、30年前の調査対象者は、「団塊ジュニア世代」と呼ばれる人たちで、今回の対象者の親世代（現在49～52歳）に当たる。

今回の調査からわかった、「親子」「交友」分野の要旨は以下の通り。

若者にとって､母親の存在感が大きく高まった30年

■2024年｢母親と共通の趣味がある｣若者は､過半数に転じた
・｢母親と共通の趣味がある｣若者は50.7％。1994年から＋20.8ポイントの増加
・｢父親と共通の趣味がある｣若者も30年で増えているが､母親の増加量の方が大きい ■特に男性で､母親と共通の趣味を持つ人の割合が大幅に増加
・男性で｢母親と共通の趣味がある｣人は､30年で2倍以上増加。女性は＋18.9ポイントの増加で過半数に ■30年前は父親が担っていた役割も､現在では母親がメインに
・｢尊敬する点が一番多い相手｣は､｢母親｣が1994年から＋14.6ポイント増加して､｢父親｣を逆転
・｢自分の価値観や考え方に一番影響を与えている相手｣は､かつては父母で大きな差はなかったが､2024年に｢母親｣が＋19.6ポイントと大きく伸長

30年で加速した若者の恋愛離れ、交友関係は｢異性｣より｢同性｣重視へ

■2024年｢デートをする相手がいない｣若者が､過半数に転じる
2024年｢デートをする相手がいない｣若者は67.3％。1994年から＋22.1ポイントと大幅増 ■｢今一番欲しいもの｣ランキングでは､｢恋人｣は5位から10位に転落
・1994年に5位だった｢恋人｣は､2024年には｢10位｣と大きく順位を下げた
・1994年のTOP3は｢お金｣｢ツキ･運｣｢能力｣で､2024年のTOP3は｢お金｣｢時間｣｢自由｣がランクイン ■そばにいて欲しい人は､｢同性｣が｢異性｣を逆転
・｢自分にとって居心地のいい組み合わせ｣｢落ち込んだ時に一番そばにいて欲しい相手｣は共に､1994年では｢異性｣が多数派だったが､2024年には､いずれも－20ポイント以上の大幅ダウン。一方､｢同性｣は30年で大幅に増加して過半数に転じ､｢異性｣を大きく上回った 調査概要
【1994年調査】
調査地域：首都40㎞圏
調査手法：訪問留置調査
調査対象：19～22歳の未婚男女､および29～32歳男女（年齢は調査依頼時点）
調査人数：1200人
調査時期：1994年1月7日～1月24日
企画分析：博報堂生活総合研究所
実査集計：東京サーベイ･リサーチ（現QO）

【2024年調査】
調査地域：首都40㎞圏
調査手法：訪問留置調査
調査対象：19～22歳の未婚男女､および49～52歳男女（年齢は調査依頼時点）
調査人数：800人
調査時期：2024年1月11日～2月26日
企画分析：博報堂生活総合研究所
実査集計：H.M.マーケティングリサーチ（現QO）