掲載情報|Vol.79-2 今、価値があるのは、実体験に裏打ちされたアイデア キャリアアップナビ
アメリカ・パーソンズ美術大学卒業後、ニューヨークの広告会社やジェイ・ウォルター・トンプソン(現・VML)で経験を積み、現在はヘルスケア企業のキャンサースキャンでクリエイティブディレクターを務める郷司実さん。多様性の中で磨かれた視点と、謙虚さを忘れない姿勢は、広告業界における「本質的な価値」を問い直します。国境を越えて培ったキャリアと、若手クリエイターへのメッセージをマスメディアン編集部が伺いました。
マスメディアン荒川が取材をした「キャリアアップナビ」記事が、宣伝会議「AdverTimes.」に掲載されました。
アメリカ、とりわけ僕がいたニューヨークは自由なイメージが強いですよね。でも、表現においてはけっこう気を使う場面が多かったです。アメリカには本当にいろんな人がいて、文化も宗教も、価値観もばらばら。ですから、広告も、「みんなだいたい同じ感覚を持っている」という前提で制作することができません。誰が見ても違和感のないメッセージをつくるのが、すごく難しいんです。ですから、言葉の選び方、色使い、背景にある文化的な意味など、細かいところまで配慮しなければなりませんでした。アメリカの広告業界は、自由に見えて、実はすごく制約が多く、繊細なバランスを求められる世界でしたね。
──「サラダボウル」なんて言われますよね。
アメリカの広告業界をも象徴している言葉だと思います。いろんな人種や文化が共存している社会だからこそ、広告にも、その多様性がしっかり反映されていないといけません。
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「自由な表現」の裏にある繊細な配慮——アメリカの広告業界で学んだこと
──郷司さんは、アメリカのパーソンズ美術大学を卒業後、そのままニューヨークのグラフィック広告の会社に就職されました。日本の広告業界との違いを感じたことはありますか?アメリカ、とりわけ僕がいたニューヨークは自由なイメージが強いですよね。でも、表現においてはけっこう気を使う場面が多かったです。アメリカには本当にいろんな人がいて、文化も宗教も、価値観もばらばら。ですから、広告も、「みんなだいたい同じ感覚を持っている」という前提で制作することができません。誰が見ても違和感のないメッセージをつくるのが、すごく難しいんです。ですから、言葉の選び方、色使い、背景にある文化的な意味など、細かいところまで配慮しなければなりませんでした。アメリカの広告業界は、自由に見えて、実はすごく制約が多く、繊細なバランスを求められる世界でしたね。
──「サラダボウル」なんて言われますよね。
アメリカの広告業界をも象徴している言葉だと思います。いろんな人種や文化が共存している社会だからこそ、広告にも、その多様性がしっかり反映されていないといけません。
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