SDGs意識が高いのは10代と70代、生活者のサステナブル購買行動調査2024【博報堂調べ】
博報堂の「博報堂SXプロフェッショナルズ（旧博報堂SDGsプロジェクト）」は、5回目となる「生活者のサステナブル購買行動調査2024」を実施した。
調査の結果、「SDGs」の認知率・知名率はともに昨年から減少し、買い物の際の社会購買実践度も昨年より減少した一方、社会行動実践度は上昇し過去最高値となった。10代（16～19歳）と70代は社会購買・社会行動実践度がともに高く、サステナブル意識が高いものの、10代の過半数は「エコ疲れ」も感じているようである。
調査結果の詳細は以下の通り。
「SDGs」について「内容を知っている（よく知っている＋ある程度は知っている）」を合わせた認知率（①＋②）は51.7％で、昨年の55.7％から4ポイント減少。また「内容は知らないが名前を聞いたことがある」まで含めた知名率も80.7％となり、昨年の83.3％から2.6ポイント減少。
年代別で見ると、認知率は10代（16～19歳）が74.4％で最も高く、全体と22.7ポイントの差。特に「内容までよく知っている」と回答した人が3割に上り、学校の授業などで学んだ成果が窺える。一方、知名率では70代が87.3％で最も高くなった。
【SDGs17の目標への関心度】
SDGs17の目標それぞれについてどの程度関心があるか聞いたところ、「14. 海の豊かさを守ろう」が61.2％でトップ。次いで「3. すべての人に健康と福祉を」（60.7％）、「7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」（60.1％）、「15. 陸の豊かさも守ろう」（59.9％）が続いた。
昨年と一昨年の調査では「3. すべての人に健康と福祉を」がトップだったが、コロナ禍を経て、本年はスコアが減少。引き続き、海や陸の豊かさといった生物多様性や、クリーンエネルギーに関連する目標への関心が高い。
買い物の際、社会・環境に与える影響をどの程度意識しているか聞いた社会購買実践度は、平均で5.12点（10点満点）となり、過去最高値をマークした昨年の5.15点から微減に転じた。
【社会・環境のためになる行動：社会行動実践度】
社会・環境のためになる行動をどの程度行っているかを聞いた社会行動実践度は、昨年の5.15点から5.28点に上昇し、先述の社会購買実践度を上回った。物価高などの影響か、買い物を通じてよりも、日々の行動の中で社会・環境のためになることをしようとする人が増えていると推察される。
上位は過去調査と変わらず、「ミニマル（最小限）」「ロングライフ（長期的）」「サーキュラー（循環）」に関する項目が挙がった。「売上の一部が環境や社会のために寄付される商品を買う」は、昨年から3ポイント上昇し4割超に。10～20代ではおよそ5割に上る。
また、10代（16～19歳）と70代が比較的高めの傾向となった。若年層で「不要になったがまだ使えるものは人にあげたり売ったりする」「新品を買わずに中古品を買う」「新品を買わずに借りたりシェアしたりする」といった「サーキュラー」や「シェア」に関する行動が高い点も昨年から変わらないが、特に10代でその数値が高く、いずれも全体から10ポイント以上の差が開いた。
【社会・環境意識と行動】
先述の社会購買実践度・社会行動実践度（p4）の平均値を年代別に見ると、10代と70代で高めだった。一方で、10代の過半数が「社会や環境問題に取り組むことに疲れを感じる」と回答しており、「エコ疲れ」を感じている様子も窺える。
調査概要
【2024年調査】
調査手法：インターネット調査
対象者：16～79歳の男女 5158名（直近2～3カ月に食品・飲料・日用品・衣料品などを購入した人。また、分析時は人口の性年代構成比に基づきウェイトバック集計を実施。数値はWB後を使用）
対象地域：全国
調査時期：2024年2月26日～27日
調査機関：QO（旧H.M.マーケティングリサーチ）
【2023年調査】
対象者：16～79歳の男女 5156名（直近2～3カ月に食品・飲料・日用品・衣料品などを購入した人）
調査時期：2023年2月27日～28日
【2022年調査】
対象者：16～79歳の男女5158名（直近2～3カ月に食品・飲料・日用品・衣料品などを購入した人）
調査時期：2022年3月18日～19日
・2023年以前調査の調査手法・対象地域・調査機関は、2024年調査と同様である。
・2023年以前のリリースでは、時系列比較グラフでは20～69歳の数値を使用している。
・本レポートでは小数第1位までを表示（小数第2位を四捨五入）しているため、合計値は見た目の数値と異なる場合がある。
調査の結果、「SDGs」の認知率・知名率はともに昨年から減少し、買い物の際の社会購買実践度も昨年より減少した一方、社会行動実践度は上昇し過去最高値となった。10代（16～19歳）と70代は社会購買・社会行動実践度がともに高く、サステナブル意識が高いものの、10代の過半数は「エコ疲れ」も感じているようである。
調査結果の概要「生活者のサステナブル購買行動調査2024」
「SDGs」は認知率・知名率ともに昨年から減少
【SDGs認知】「SDGs」について「内容を知っている（よく知っている＋ある程度は知っている）」を合わせた認知率（①＋②）は51.7％で、昨年の55.7％から4ポイント減少。また「内容は知らないが名前を聞いたことがある」まで含めた知名率も80.7％となり、昨年の83.3％から2.6ポイント減少。
年代別で見ると、認知率は10代（16～19歳）が74.4％で最も高く、全体と22.7ポイントの差。特に「内容までよく知っている」と回答した人が3割に上り、学校の授業などで学んだ成果が窺える。一方、知名率では70代が87.3％で最も高くなった。
時系列比較
年代別比較
SDGs17の目標それぞれについてどの程度関心があるか聞いたところ、「14. 海の豊かさを守ろう」が61.2％でトップ。次いで「3. すべての人に健康と福祉を」（60.7％）、「7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに」（60.1％）、「15. 陸の豊かさも守ろう」（59.9％）が続いた。
昨年と一昨年の調査では「3. すべての人に健康と福祉を」がトップだったが、コロナ禍を経て、本年はスコアが減少。引き続き、海や陸の豊かさといった生物多様性や、クリーンエネルギーに関連する目標への関心が高い。
社会購買実践度は昨年から微減した一方、社会行動実践度は上昇し過去最高値に
【購買における社会・環境への意識：社会購買実践度】買い物の際、社会・環境に与える影響をどの程度意識しているか聞いた社会購買実践度は、平均で5.12点（10点満点）となり、過去最高値をマークした昨年の5.15点から微減に転じた。
社会・環境のためになる行動をどの程度行っているかを聞いた社会行動実践度は、昨年の5.15点から5.28点に上昇し、先述の社会購買実践度を上回った。物価高などの影響か、買い物を通じてよりも、日々の行動の中で社会・環境のためになることをしようとする人が増えていると推察される。
10～20代の約5割が「環境や社会のために寄付される商品を買う」
【サステナブルな購買行動】上位は過去調査と変わらず、「ミニマル（最小限）」「ロングライフ（長期的）」「サーキュラー（循環）」に関する項目が挙がった。「売上の一部が環境や社会のために寄付される商品を買う」は、昨年から3ポイント上昇し4割超に。10～20代ではおよそ5割に上る。
また、10代（16～19歳）と70代が比較的高めの傾向となった。若年層で「不要になったがまだ使えるものは人にあげたり売ったりする」「新品を買わずに中古品を買う」「新品を買わずに借りたりシェアしたりする」といった「サーキュラー」や「シェア」に関する行動が高い点も昨年から変わらないが、特に10代でその数値が高く、いずれも全体から10ポイント以上の差が開いた。
先述の社会購買実践度・社会行動実践度（p4）の平均値を年代別に見ると、10代と70代で高めだった。一方で、10代の過半数が「社会や環境問題に取り組むことに疲れを感じる」と回答しており、「エコ疲れ」を感じている様子も窺える。
【2024年調査】
調査手法：インターネット調査
対象者：16～79歳の男女 5158名（直近2～3カ月に食品・飲料・日用品・衣料品などを購入した人。また、分析時は人口の性年代構成比に基づきウェイトバック集計を実施。数値はWB後を使用）
対象地域：全国
調査時期：2024年2月26日～27日
調査機関：QO（旧H.M.マーケティングリサーチ）
【2023年調査】
対象者：16～79歳の男女 5156名（直近2～3カ月に食品・飲料・日用品・衣料品などを購入した人）
調査時期：2023年2月27日～28日
【2022年調査】
対象者：16～79歳の男女5158名（直近2～3カ月に食品・飲料・日用品・衣料品などを購入した人）
調査時期：2022年3月18日～19日
・2023年以前調査の調査手法・対象地域・調査機関は、2024年調査と同様である。
・2023年以前のリリースでは、時系列比較グラフでは20～69歳の数値を使用している。
・本レポートでは小数第1位までを表示（小数第2位を四捨五入）しているため、合計値は見た目の数値と異なる場合がある。
