とある酷暑の休日。近頃、冷たいものしか受け付けない我が胃からのオーダーで、そばをすすりに「青山 川上庵」へ
お昼時ということもあって、店外には少々の行列。隊員たちと、青山と渋谷の街のイメージの違いやらを語りながら待つこと20分。思ったよりサクサクと列が進み、いざ入店。

店内は洗練された街、青山らしく、暗めの色調でまとめたモダンなインテリア。暖色の間接照明は、昼でありながら早くも夜の雰囲気を醸し出す。そして、流れるジャズピアノ。窓の外には、笹が覗く。本店は軽井沢ということもあり、都会的な佇まいの中にもわずかに避暑地のような自然を感じられる設計になっているのかもしれない

ちなみに、江戸時代は、そばをすすることを「そばを手繰る」と表し、食べ方ひとつとっても「粋」を見出す風潮があったと言われているそう。なんて豆知識を話しているうちに、なんとも品格漂うおそばの到着。

注文したのは、クルミだれせいろそば。信州名物のクルミだれは、クルミのつぶつぶとした食感が感じられ、驚くほどクリーミー。麺は厳選したそば粉を使用し、特注の石臼で自家製粉した粗挽きの二八そばだそう。なるほど、納得の歯ごたえ。これはそこらのそばと一味違う。しばらく自宅で茹でるそばは食べられなくなるわ……。高級そば舌になりかけそう(ふふ、あえて食感は書きません。ぜひ現地でご体験を!)。
そして、他の隊員の天ぷらをひとかけいただき。伝わるでしょうか。あぁ、この美しい立体感。衣が透けて、野菜の色が鮮やかに見える。おいしい天ぷらというのは、この繊細さと透明感が秀でている気がする。もはや芸術。
周りを見渡すと、お昼からおビールを飲まれている方もちらほら。洗練された街に、おそばとビール。はぁ、なんて素敵な休日なのかしら。

暑さで溶けかかっている皆さま。 川上庵で都会の「粋」な夏、感じに行ってみませんか?

◎ひらめきポイント:ヘルシーなイメージがあるおそば。ゆでそばは、糖質の量は白米の3分の2相当、タンパク質は白米の2倍相当で、昨今の低糖質高タンパクダイエットにもぴったりです(※)。さらには老化を防ぐ抗酸化作用を持つ「ルチン」や、肌や粘膜の健康を維持する「ビタミンB2」も含んでいるため、美容効果も抜群。女性の皆さん、バタバタしがちな休日の美容dayランチにぜひ!


※文部科学省 食品成分データベース「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(https://fooddb.mext.go.jp/)
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土屋奈央
渋谷のどこかで働くコピーライター。172㎝、ショートヘアー。お洋服が好きです。
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ひらめきランチ
発想力のある人は、ちゃんと外出ランチを楽しんでいるに違いない。ひらめきが足りないのは、ランチが足りないからだ! そんな仮説に基づいて、<ひらめきランチ探検隊>が結成されました。探検隊の原則は、3つ。①広告・メディア・マーケティング系の人がいそうな界隈を探索する。②1500円以内で探索する(1000円以内も積極的に)。③メニューにアイデアがある気合い充分・独立系のお店を探索する。クリエイティビティとランチの関係について探ります。
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